こんにちは。神社行くんじゃ、運営者の「LUCK」です。
新年のニュースで毎年目にする、あの境内を全速力で駆け抜ける熱い神事。テレビの前で「自分も一度は走ってみたい!」と胸を躍らせている方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ参加しようと思っても、なかなか公式の予約フォームが見つからなくて戸惑っていませんか?
実は、この歴史ある行事には、現代的なネット申し込みシステムは存在しません。すべては、1月9日の夜、極寒の空の下で行われる現地抽選での運試しから始まります。
初めて参加を検討している方にとって、現地のルールや暗黙の了解、必要な準備を知らないまま向かうのはあまりに無謀。
そこで今回は、徹底的なリサーチをもとに、一番福を目指すための戦略から、絶対に忘れてはいけない持ち物まで、この過酷かつ神聖なレースの全貌を余すところなくお伝えします。
本記事の内容
- 1月9日夜の現地抽選システムの実態
- 一番福を目指すための「赤いくじ」と集合場所の重要性
- 怪我を防ぎ完走するための服装規定と最強の推奨シューズ
- アクセス情報や前日から翌朝までのタイムスケジュール
西宮神社福男の申し込みの手順と参加要項

ここでは、実際に現地でどのような手続きが必要になるのか、申し込みの実態となる「抽選」への参加手順や、絶対に忘れてはいけない持ち物、そして当日の具体的な動きについて、時系列に沿ってどこめよりも詳しく解説していきます。
申し込み時期・受付場所と必要な持ち物

まず結論からお伝えすると、西宮神社の福男への参加申し込みが可能となる、WEBフォームや電話での事前予約システムは存在しません。
このデジタル社会において信じられないかもしれませんが、福男選びへの参加申し込み(エントリー)とは、すなわち1月9日の夜に指定された場所に自分の足で向かい、物理的に抽選の列に並ぶこと、その行為そのものを指します。
「じゃあ、いつ、どこに行けばいいの?」という疑問にお答えしましょう。例年、受付(抽選のための並び場所)は神社境内ではなく、近隣の円満寺駐車場などが指定されることが通例となっています。
これは、十日えびすの期間中、西宮神社の境内は「招福マグロ」への賽銭貼り付けや参拝を求める数万人の参拝客でごった返しているため、走る気満々の猛者たちと一般参拝客の動線を分けるための措置ですね。
絶対に遅刻できない受付時間
受付の開始時間は、例年夕方頃から自然発生的に列ができ始めますが、最も重要なのは「締め切り時間」。通常、1月9日の深夜0時(24:00)前後に抽選の受付が完全に締め切られます。
ここで重要なのは、1分でも、いや1秒でも遅れたら、どんな理由があろうとも抽選には参加できないという非情な現実。「電車が遅れた」「場所がわからなかった」という言い訳は一切通用しません。
そのため、余裕を持って22時〜23時頃には現地周辺に到着しておくことを強くおすすめします。
ここがポイント
受付場所である円満寺駐車場などは、神社から少し離れています。初めて行く人は迷う可能性もあるので、明るいうちに一度場所を確認しておくのがスマート。
また、近年は安全管理の観点から受付場所や時間が変更になる可能性もゼロではありません。必ず直前に公式情報をチェックしてください。
必須となる持ち物リスト
手ぶらで行っても参加できないわけではありませんが、以下のアイテムは「戦場」に向かう装備として必須レベルです。
- 身分証明書(原本):運転免許証、マイナンバーカード、学生証など。未成年の年齢確認や、万が一レース中に将棋倒しなどの事故に巻き込まれた際の身元確認として必要になる場合があります。コピーではなく原本を持参しましょう。
- ボールペン:現地で「参加心得」や「誓約書」への署名を求められることがあります。貸し出し用のペンは数が少なく、順番待ちのタイムロスになるので、Myペンを一本ポケットに忍ばせておくと非常にスムーズです。
- 防寒具(使い捨てカイロ等):ここが一番の難関です。抽選までの待ち時間、そして抽選から開門までの待機時間は、深夜の屋外で数時間じっとしている必要があります。気温は氷点下近くまで下がります。ダウンジャケットは必須ですが、走る時には邪魔になります。
- 小銭と飲み物:自販機が売り切れることもありますし、トイレに行きたくなるのを防ぐために利尿作用のあるカフェイン(コーヒー・お茶)は避けたほうが無難。
特に防寒具に関しては、「走る時にはTシャツになりたい」というランナー心理と、「待機中は凍え死にそう」という現実のジレンマがあります。
常連さんは、捨てても惜しくない古い上着を着ていくか、直前で荷物を預かってくれるサポーター(友人や家族)を帯同しています。ソロ参加の場合は、この「荷物問題」をどうクリアするかが最初の戦略になりますね。
西宮神社へのアクセス・駐車場案内

次に、決戦の地である西宮神社(兵庫県西宮市)へのアクセスについてです。
普段なら「車で行って近くのコインパーキングに停めればいいや」と考えるところですが、十日えびすの期間中(1月9日~11日)、特に福男選びが行われるタイミングでは、その考えは捨てたほうが身のため。
車での来場を避けるべき理由
この期間、神社の周辺道路(国道43号線など)では大規模かつ厳重な交通規制が敷かれます。神社周辺の駐車場は閉鎖されるか、あるいは神社関係者専用となります。
少し離れたコインパーキングであっても、正月料金ならぬ「えべっさん特別料金」で上限なしの設定になっていたり、そもそも空きを探すだけで数時間を浪費することも珍しくありません。
さらに致命的なのが、福男選びの参加者は、抽選が終わってから翌朝の開門まで、指定された場所から「一歩も出られない(または戻れない)」状況になる可能性があること。
もし遠くの駐車場に車を停めていた場合、レース終了後に疲労困憊の体でそこまで戻るのも一苦労ですし、規制解除までの渋滞に巻き込まれるのも確実です。
電車でのアクセスが最強
基本的には公共交通機関、それも阪神電車を利用するのが鉄則です。 最寄り駅は阪神電車「西宮駅」。ここから神社までは徒歩5分程度。駅を出ればすぐに参拝客の流れができているので、迷うことはまずありません。
JRの「さくら夙川駅」や「西宮駅」からも歩けなくはないですが、徒歩15分〜20分ほどかかります。体力温存を考えるなら阪神電車一択ですね。
終電と始発の空白時間に注意
抽選(申し込み)に参加するためには、1月9日の終電で来るか、それより前に到着しておく必要があります。
しかし、抽選が終わった深夜1時〜2時頃には、帰りの電車はもちろんありません。また、翌朝の開門(午前6時)まで、当選者はその場に拘束されますが、抽選に外れた場合は行き場を失うことになります。
遠方からの参加者へ:宿泊と待機場所のリアル
遠方から参加される方は、近隣のホテルを予約することをお勧めしますが、この時期の西宮市内のホテルは数ヶ月前から満室になることもザラ。
少し離れた尼崎や梅田、あるいは三宮周辺で宿を取り、そこから電車で向かうのが現実的でしょう。「宿代を浮かせたい」というガッツのある方は、駅周辺のネットカフェやカラオケ店を避難場所として確保しておくのも手です。
ただし、同じ考えの参加者で溢れかえっていることが多いので、事前予約ができる店なら予約しておくのが賢明。最悪の場合、寒空の下で朝まで過ごすことになり、走る前に体力を使い果たしてしまいます。
エントリーの流れ

さて、いよいよ本題のエントリー、つまり「場所割り抽選」の具体的な流れと、そこでの残酷なまでの確率論についてお話ししましょう。このシステムを理解していないと、現地で絶望することになります。
運命の分かれ道「場所割り抽選」
1月10日の午前0時、円満寺駐車場などで抽選が始まります。数千人の参加者が列を作り、一人ずつ箱の中のくじを引いていきます。
このくじの色こそが、あなたの翌朝の運命、ひいては福男になれる可能性のすべてを握っていると言っても過言ではありません。
| くじの色 (ブロック) | 定員 | 特徴と福男選出確率 |
|---|---|---|
| 赤いくじ (Aブロック) | 先着108名 | 【最前列】表大門の真下に陣取ることができます。歴代の福男(一番福〜三番福)のほとんどが、このAブロックから選出されています。事実上、「赤いくじを引くこと=福男への挑戦権を得ること」と同義です。108という数字は煩悩の数に由来するとも言われます。 |
| 青いくじ (Bブロック) | 約150名前後 | 【第2集団】Aブロックの後方に整列します。ここから一番福を目指すのは物理的に極めて困難です。前の108人が全員転倒でもしない限り追いつけません。しかし、上位入賞や「走り切る」ことにおいては十分に好位置です。 |
| ハズレ (Cブロック以降) | 無制限 | 【一般参加】神社の境内参道のずっと後方、あるいは門の外からのスタートとなります。ここから福男になることは物理的に不可能です。レースというよりは、「開門と同時に参拝する集団ジョギング」という楽しみ方になります。 |
誓約書という名の覚悟
抽選に参加する前、あるいは抽選時に「心得」や「誓約書」への同意・署名が求められます。内容を要約すると、「競技中の転倒、怪我、トラブルについて、神社側は一切の責任を負いません」というもの。
これは脅しではありません。実際に毎年のように転倒者が出ていますし、将棋倒しになりかけた事例も過去にはあります。石畳の上を全力疾走し、狭い門をくぐり抜けるわけですから、リスクは当然あります。
この誓約書にサインすることは、単なる手続きではなく、「自分の身は自分で守る」という覚悟を決める儀式だと思ってください。係員の指示に従わない場合や、迷惑行為があった場合は即座に失格、退場となります。
トイレは死活問題
抽選の列に並んでから、抽選が終わり、さらに再整列して開門を待つまで、数時間の拘束時間があります。列を離れると、元の場所に戻れない(割り込みとみなされる)可能性が高いです。
また、近隣の公衆トイレやコンビニのトイレは長蛇の列になります。「行きたくなったら行けばいい」は通用しません。事前の水分調整と、並ぶ直前に済ませておくことは、福男選びにおける重要な戦略の一つです。
女性・子どもの参加や年齢制限について

「福男」という名称から、男性しか参加できないと思っている方もいるかもしれませんが、それは誤解。ここでは、性別や年齢に関する規定と、実際の現場の雰囲気について解説します。
性別制限なし!「福女」の可能性も
公式のルールとして、性別による参加制限はありません。女性の参加者も毎年一定数いらっしゃいますし、過去には女性が上位に食い込んだ例もあります。神様の前では男女は平等。誰でも一番福を目指す権利があります。
ただし、現実的なリスクとして認識しておかなければならないのは、Aブロックなどの最前列付近は、体重の重い成人男性たちがアドレナリン全開で押し合う「肉弾戦」の場であるということ。
フィジカルコンタクトが避けられないため、小柄な女性がその中に混ざるのは相当な危険を伴います。
体力や体格に自信がある場合を除き、女性の方はBブロック後方や一般参加枠(Cブロック)から、安全に楽しく走るスタイルを選ぶ方が多いのも事実です。
ちなみに、十日えびすでお守りを授与してくれる「福娘」は、事前の選考会で選ばれた女性たちであり、この「福男選び」とは全く別の制度ですので混同しないようにしましょう。
未成年の参加と年齢制限
年齢についても、「何歳以上でなければならない」という明確な下限はありませんが、常識的な範囲として中学生以上が推奨されています。
小学生以下の児童が、あの将棋倒しのリスクがある最前列に並ぶことは、安全管理上認められないケースがほとんどです。
また、未成年(特に高校生や中学生)が参加する場合、深夜の外出条例に抵触する時間帯(深夜0時〜4時など)に行動することになるため、保護者の同意や、場合によっては保護者の同伴が強く推奨されます。
現場で警察官や補導員に声をかけられた際、参加目的であることを説明できるようにしておく必要もありますし、神社側からも保護者の同意書の提出を求められる場合があります。
「子どもと一緒に記念に走りたい」というファミリー層の方は、危険な先頭集団ではなく、ゆっくりとスタートする一般参加の列(門の外など)から、お祭り気分で参加するのが一番安全で楽しい思い出になるでしょう。
「福男」選びの当日スケジュール

参加を決意したあなたのために、1月9日から10日にかけての具体的なタイムラインを整理しました。この流れを頭に叩き込んでおけば、当日パニックにならずに済みます。
【1月9日:決戦前夜】
- 18:00〜20:00頃:円満寺駐車場などの指定場所に到着。すでに列ができている可能性大。防寒対策を万全にして待機開始。
- 22:00〜23:00頃:人が増えてくるピークタイム。この時間までには必ず列に並んでおくこと。
- 24:00(深夜0時):受付締め切り。これ以降は一切受け付けなし。
【1月10日:運命の朝】
- 0:00〜:場所割り抽選(くじ引き)開始。数千人が順番にくじを引くため、時間がかかります。赤いくじ(Aブロック)が出たら歓喜、青(Bブロック)なら安堵、ハズレなら一般列へ移動です。
- 抽選終了後〜3:00頃:当選者(A・Bブロック)への説明会や、再集合時間までの待機。この時間に「福男の証」となる特製法被(走る時用ではなく識別用)が貸与されることもあります。
- 4:00頃:表大門(赤門)前への移動開始。当選者はブロックごとに厳重に管理されながら門の内側へ移動し、スタート位置につきます。ここから開門までの2時間は、寒さと緊張との戦いです。
- 6:00ちょうど:「開門!」の掛け声とともに大太鼓が打ち鳴らされ、表大門の閂(かんぬき)が外されます。
- 6:00:05〜:スタート! 230メートル先の拝殿を目指して全速力。
- 6:01〜:上位3名が決定。その後、一般参加者も次々とゴール(参拝)。
- 6:30頃〜:境内で鏡開きや福男の認定式が行われます。
このように、実質的には前日の夜から翌朝まで、約10時間以上の耐久戦となります。走る時間はわずか数十秒ですが、そこに至るまでのプロセスこそが、真の「福男選び」の試練なのかもしれません。
西宮神社福男の申し込みに役立つ知識と魅力

単に参加申し込みをするだけでなく、この神事が持つ歴史的背景や、コースの特性を知っておくことで、当日の体験は何倍にも深まります。
なぜ人々はこれほどまでに熱狂するのか、その理由を知ることは、レース中の苦しい場面であなたを支える精神的な力になるはず。ここでは、ただ走るだけではない「福男選び」の奥深い魅力と、攻略のための実践的な知識をご紹介します。
福男選びの歴史と由来

ニュース映像で見ると、激しい争奪戦のように見える福男選びですが、その起源は非常に厳かで静かな信仰にあります。もともとこの行事は、順位を競うレースなどではありませんでした。
江戸時代の文献によれば、これは「走り参り」と呼ばれていたそうです。
忌籠(いごもり)と走り参り
かつて、十日えびすの大祭の前夜、地域の氏子たちは家の門を閉ざし、静かに過ごす「忌籠(いごもり)」という習慣がありました。
これは、神様が市中に降りてくる時間帯に、騒がしくして神様を驚かせないように、そして身を清めて神様を迎えるための時間でした。
そして、忌籠が明ける翌朝(1月10日の早朝)、誰よりも早く神前に駆けつけ、お参りをする。それが「走り参り」です。「一番に参拝すれば、その年の福を一番に授かれる」という素朴な信仰心が、現在の福男選びのルーツなのです。
本来は「他人に勝つこと」が目的ではなく、「神様にいち早く挨拶に行くこと」が目的だったわけです。時代とともに、メディアの注目が集まり、競技性が高まって現在のような形になりましたが、根底にあるのはあくまで「神様への信仰心」。
実際に、スタート前には全員で祓いを受けますし、ゴール(本殿)に到達した瞬間は、ゴールテープを切るのではなく、神前に飛び込む形になります。
参加される際は、ぜひ走る前に一礼をするなど、神事としての礼節を心に留めておいていただければと思います。
えべっさんと開門神事

「えべっさん」の愛称で親しまれる西宮神社の十日えびすは、関西に春を告げる熱気あふれるお祭り。
福男選びが行われる1月10日の「本えびす」を中心とした3日間(9日宵えびす、10日本えびす、11日残り福)で、なんと延べ100万人規模の参拝者が訪れます。
商売繁盛の総本社としての圧倒的パワー
西宮神社は、全国に約3,500社ある「えびす神社」の総本社です。そのパワーは凄まじく、境内には巨大なマグロにお賽銭を貼り付けて豊漁や商売繁盛を願う「招福大まぐろ」など、ユニークかつダイナミックな見どころが満載。
開門神事の最大の魅力は、その「静と動」のコントラストにあります。午前6時の開門直前まで、あたりは神職による神事が行われ、張り詰めたような静寂に包まれています。
しかし、大太鼓の「ドーン!」という音が響き渡り、「開門!」の声が上がった瞬間、数千人のエネルギーが一気に爆発し、怒涛の奔流となって参道を駆け抜けます。
その爆発的なパワーの中に身を置くこと自体が、日常では味わえない強烈な体験であり、大きな「福」を体全体で浴びるような感覚になります。
ルートの詳細

厳しい申し込み(抽選)を突破したとしても、待ち受けているのは全長約230メートルの過酷なコース。陸上競技のトラックとは違い、障害物だらけの参道です。ここではコースを4つのセクションに分けて攻略法を解説します。
1. スタート(表大門)〜直線区間
開門と同時に、背後からの圧力で押し出されるようにスタートします。ここで転倒すると、後続集団に踏まれる危険性が最も高いエリアです。
最初の50mほどは石畳の直線ですが、密集状態なのでスピードよりも「転ばないバランス感覚」が優先されます。
2. 松林の直線と路面の罠
少し進むと松林の中を抜ける直線になります。ここで集団がばらけ始め、トップスピードに乗ります。しかし、路面の石畳は長年の歴史で磨り減っていたり、逆に浮き出ていたりとデコボコしています。
視線は前方だけでなく、足元の変化にも注意が必要です。
3. 魔の「天秤カーブ(てんびんカーブ)」
コース中盤、残り約100m地点にあるのが、最大の難所「天秤カーブ」。S字のようなクランク状になっており、トップスピードで突っ込んできたランナーがここで急激な方向転換を強いられます。
濡れた石畳と遠心力の組み合わせは凶悪で、毎年ここで多くの有力候補がスリップして脱落していきます。攻略の鍵は、「減速する勇気」と「最短コースではなく、滑りにくいラインを見極める目」です。
4. 反り橋〜本殿へのビクトリーロード
カーブを抜けると、木製の「反り橋」があります。ここは緩やかな上り下りがあり、足元が石から木に変わるため滑る感覚が変化します。
これを越えれば、あとは本殿までの最後の直線(上り坂)。残っている体力をすべて振り絞る根性区間です。
最強の靴「ハイパーV」とは?
福男選びの世界では、クッション性の高い高級なランニングシューズは敬遠されます。なぜなら、石畳では滑るから。
そこで常連参加者の間で「神器」として崇められているのが、日進ゴム株式会社が製造している作業用シューズ「ハイパーV (Hyper V)」シリーズです。
もともとは油や水で濡れた工場の床でも滑らないように開発された安全靴・作業靴なのですが、その驚異的なグリップ力が「西宮神社の石畳に最適だ」と口コミで広まりました。実際に歴代の福男の多くがこの靴を着用しています。
価格も数千円と手頃なので、本気で走るなら一足用意しておくことを強くおすすめします。ただし、スパイクや金属ピン付きの靴は、重要文化財である石畳を傷つけるため絶対禁止です。
「福男」になったら何がもらえる?
見事、一番福から三番福に選ばれた方には、その栄誉を称えて様々な授与品が贈られます。一番福には、神社から「福男認定証(木彫りの版画など)」、金色のえびす様の御神像、そして特製の法被(ハッピ)などが授与されます。
二番福、三番福にもそれぞれ記念品が贈られます。
副賞の豪華さと「福分け」の精神
これらに加え、協賛企業や地元商店街から豪華な副賞が贈られるのも恒例となっています。年によって異なりますが、過去には以下のようなものがありました。
- お米 1俵(約60kg)
- 日本酒 4斗樽(72リットル)
- ヱビスビール 1年分
- 高級牛肉やお食事券
「こんなに大量の米や酒、持って帰れないよ!」と思うかもしれませんが、これには意味があります。それは「福分け(ふくわけ)」の精神。
大量の副賞は、福男が独り占めするのではなく、家族や友人、ご近所さんに振る舞って、福をお裾分けするためにあるのです。
福男の責任とジンクス
福男になると、その瞬間から一年間、西宮神社の「顔」として様々な神事や行事(鏡開きや豆まきなど)に参加する役割を担います。テレビや新聞の取材も殺到します。
「福男は不幸せになる」という都市伝説的なジンクスも囁かれますが、これは「注目されすぎてプライベートがなくなる」「運を使い果たしたと錯覚する」ことから来るものだと言われています。
しかし、神道の教えでは、福は分ければ分けるほど増えるとされています。歴代の福男の方々も、そのプレッシャーを跳ね除け、素晴らしい経験として語っている方が多いですよ。
参道の見どころとおすすめ撮影スポット

もし抽選に外れてしまっても、あるいは友人の応援で訪れた場合でも、ガッカリしてすぐに帰るのはもったいないです。レースが終わった直後の参道は、まだランナーたちの熱気が残っており、独特の高揚感に包まれています。
赤門の荘厳さとゴール直後の熱気
おすすめの撮影スポットは、やはりスタート地点の表大門(赤門)。安土桃山時代の様式を残す国の重要文化財であり、その朱色の堂々たる姿は圧巻。開門前には固く閉ざされていた門が開き、朝日が差し込む様子は神々しいものがあります。
また、ゴール地点である本殿前も外せません。走り終えたランナーたちが健闘を称え合ったり、インタビューを受けたりしている様子は、現場でしか味わえないライブ感があります。
また、境内には数多くの屋台も出ており、冷えた体を温かい甘酒やたこ焼きで癒やすのも、十日えびすの醍醐味です。
(出典:西宮神社公式サイト)
西宮神社福男の申し込みの重要ポイントまとめ
今回は「西宮神社 福男 申し込み」について、現地のリアルな情報と攻略法をお届けしました。最後に、この記事の要点をもう一度おさらいしておきましょう。
- WEB申し込みは存在しない:すべては1月9日夜の現地抽選で決まる。
- 時間厳守:抽選受付の締め切り(例年深夜0時)に遅れたら即終了。
- 防寒と靴が命:待ち時間の極寒対策と、滑らない靴(ハイパーV推奨)の準備を。
- 参加資格:性別不問だが、最前列は危険。自分の体力に合ったブロックで楽しもう。
- 神事であること:勝負も大事だが、神様への敬意と感謝を忘れずに。
福男選びは、単なるかけっこではありません。それは、運と体力、そして事前の情報収集という準備を重ねた者だけが挑戦できる、年に一度の神聖な儀式です。
この記事を読んだあなたが、無事にスタートラインに立ち、そして怪我なく笑顔で本殿に辿り着けることを、心から願っています。皆様に大きな福が訪れますように!