【日御碕神社は怖い?】その理由と本当の魅力を徹底解説

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島根県の西の端に位置する日御碕神社。断崖に建ち、決して便利とは言えない場所にありながら多くの参拝者を参拝者を集める非常に人気の神社です。

そんな日御碕神社ですが、一部のネット界隈では怖いという評判があるようです。怖いとはどういう意味なのでしょう。噂だけを真に受けて、参拝をためらうようなことがあればもったいのないこと。

この記事では、日御碕神社とはどのような場所で、なぜ怖いとされる理由があるのかを詳しく解説。 さらに、祀られている御祭神とご利益、境内の施設案内や正しい参拝方法から、おすすめの授与品、そして便利なアクセス方法まで、疑問を解消する情報を網羅しました。

日御碕神社訪問の際の参考にしていただければ幸いです。

この記事で分かること

  • 日御碕神社が「怖い」と言われる具体的な理由
  • 祀られている神様と得られるご利益の詳細
  • 正しい参拝方法と境内の見どころ
  • 参拝前に知っておきたい授与品やアクセス情報
目次

日御碕神社が怖いと言われる理由

日御碕神社 怖い

日御碕神社とは

日御碕神社 怖い

日御碕(ひのみさき)神社は島根半島の西端に位置する、非常に由緒ある神社。この神社の最も大きな特徴は、「伊勢神宮が日の本の昼を守る」のに対し、「日御碕神社は日の本の夜を守る」という重要な役割を担っていると伝えられている点。

神社の歴史は大変古く、奈良時代に編纂された『出雲国風土記』にも「美佐伎社」としてその名が記されています。現在の壮麗な社殿は、江戸時代初期、三代将軍・徳川家光の命によって造営。

日光東照宮の完成直後にその技術が用いられたとも言われ、桃山文化の華やかさを今に伝える極彩色の彫刻が大変に見事です。

境内は、天照大御神を祀る下の宮「日沉宮(ひしずみのみや)」と、素盞嗚尊を祀る上の宮「神の宮(かみのみや)」の二社から構成されています。これら建物群は国の重要文化財に指定されており、歴史的・建築的価値が非常に高い場所。

日御碕神社は単なる地方の神社ではなく、日本の安寧を昼夜にわたって守護する、国家鎮護の役割を担った特別な聖地と言えます。

御祭神とご利益

日御碕神社には、日本神話において非常に重要な二柱の神様が祀られており、そのご利益は多岐にわたります。

下の宮「日沉宮」の主祭神は、皇室の祖神であり太陽を司る女神、天照大御神(あまてらすおおみかみ)。夜を守る役割から、人々の夜間の安全や心の平穏、安眠といったご利益が期待されます。

また、太陽神としての性格から、生命力を高め、開運や心身の健康を導く力も授けてくださると考えられています。

一方、上の宮「神の宮」には、天照大御神の弟神である素盞嗚尊(すさのおのみこと)が祀られています。この場所は「素盞嗚尊日本総本宮」とされ、全国の素盞嗚尊信仰の中心地。

ヤマタノオロチ退治の神話で知られるように、災厄や邪気を祓う「厄除け」の力が非常に強いとされています。そのため、人生の節目や困難な状況にある際に参拝すると、道を切り開く強力な後押しをいただけると言われます。

また、出雲の地との縁が深いことから、縁結びや夫婦円満のご利益も有名。

このように、性質の異なる二柱の偉大な神様が鎮座しているため、参拝者は自身の願いに応じて幅広いご利益を授かることが可能なのです。

怖いとされる理由:独特の雰囲気と神話の力強さ

日御碕神社が「怖い」と感じられる一つ目の理由は、その独特の雰囲気と、背景にある神話の力強さが挙げられます。

まず、神社が位置する環境が神秘性を際立たせています。日本海に突き出た岬の先端という立地は、天候によっては荒々しい波が打ち付け、風が吹き荒れる厳しい自然環境。

特に夕暮れ時は、空と海が茜色に染まる美しい光景が広がる一方で影が濃くなり、どこか物寂しく畏怖の念を抱かせる雰囲気に包まれます。

「夜に参拝してはいけない」という言い伝えがあり、これが心霊的な噂に繋がった経緯もあります。しかし、これは夜間の参拝が危険だからという安全上の配慮が大きな理由と考えられます。

断崖絶壁に建てられている神社は、夜は照明も少なくなるためです。

また、社殿自体も長い歴史を物語っています。苔むした石段や、風雪に耐えてきた朱塗りの柱、境内を囲む深い木々の影は、人の力の及ばない自然の力と時間の流れを肌で感じさせます。

加えて、御祭神である素盞嗚尊(すさのおのみこと)の荒々しい神格も影響していると考えられます。高天原で乱暴を働いた「荒ぶる神」としての一面と、ヤマタノオロチを退治する英雄としての一面を併せ持つ、非常に力強い神様。

この強大な神威が、人によっては「恐怖」に近い感覚として捉えられるのかもしれません。

怖いとされる理由:神威に対する畏れ

二つ目の理由として考えられるのは、日御碕神社が持つ強力なご神威、特に霊験に対する「畏れ」が「怖い」という感情に繋がっている可能性。

日御碕神社は、古くから厄除けの力が絶大であると知られており、多くの人々が人生の重要な局面で救いを求めてきました。その強い霊力は、時に人の理解を超えるような現象を引き起こすこともあったとされます。

このような人知を超えた力に触れたとき、人は感謝や感動と共に、一種の「畏怖」、つまり恐れ多いという感情を抱きます。

特にその象徴とされるのが、授与品である「御神砂守」。このお守りは、神社の聖なる砂を収めたもので、強力な浄化作用や厄除けの効果があると全国的に有名です。

実際に災難から逃れた、病が平癒したといった数多くの体験談が寄せられており、そのあまりの力の強さに、かえって「何か大変なものをいただいてしまった」という畏れを感じる人も少なくありません。

このように、神社の霊験が非常にあらたかであるからこそ、そのご神威の大きさに圧倒され、それが「怖い」という感覚に転化してしまうことがあるのです。

怖いとされる理由:数々の不思議な出来事

三つ目の理由として、参拝者が実際に体験したとされる、数々の不思議な出来事が口コミで広まっている点が挙げられます。

中でもよく語られるのが、境内にある稲荷社にまつわる話。この稲荷社は、礼儀を欠いた者や、不遜な心を持つ者は、なぜかたどり着くことができない、あるいは道に迷ってしまうと言い伝えられています。

実際に「何度訪れても場所が分からなかった」といった体験談が報告されており、神域が参拝者を選んでいるかのような神秘的な現象が、「怖い」という印象を強めています。

また、神社の沖合に浮かぶ聖域「経島(ふみしま)」周辺での体験も、その一因。この島は神職以外の上陸が禁じられている禁足地であり、近づくと周囲の音がふっと消え異様なほどの静寂に包まれた、という声も聞かれるほど。

他にも、「鳥居をくぐった瞬間に強い風が吹いた」「急に寒気を感じた」など、五感に訴える不思議な体験をしたという報告は後を絶ちません。

これらのスピリチュアルな体験談が語り継がれることで、日御碕神社には人知の及ばない何かが存在するというイメージが形成され、一部で「怖い場所」と認識されるようになったと考えられるのです。

日御碕神社は怖いのか:現地で確認する

日御碕神社 怖い

日御碕神社とレイライン

日御碕神社が持つ神秘性を語る上で、日本列島を横断する「レイライン」との関係は欠かせない要素です。

レイラインとは、地図上で古代の遺跡や聖地が直線的に並んでいる配置のこと。日御碕神社は、春分・秋分の日に太陽が通る道筋「ご来光の道」と呼ばれる、非常に重要なレイラインの西の終着点に位置していると言われています。

このレイラインは、東の起点である千葉県の「玉前神社」から始まり、神奈川県の「寒川神社」、そして日本の象徴である「富士山」の山頂を通り、滋賀県の「竹生島」、京都の「元伊勢」などを経由します。

そうした名だたるパワースポットを結んだ線の最終地点が、出雲大社、そしてこの日御碕神社なのです。

このような意図的とも思える配置は、古代の人々が太陽の動きを精密に計算し、国土の安寧を祈るために、特別な場所に聖地を築いた証と考えることができます。

日御碕神社が「日の本の夜を守る」という役割を担うのも、太陽が沈む聖地としての意味合いが、このレイライン思想に深く関わっているからかもしれません。この壮大な繋がりが、神社のただならぬ霊威の源泉の一つとされています。

施設案内

日御碕神社を訪れた際に、ぜひ注目していただきたい主な施設をご紹介します。境内は断崖という地形を巧みに利用した配置が大きな特徴です。

楼門(ろうもん)

参拝者をまず出迎えるのは、目に鮮やかな朱塗りの楼門。桃山文化の影響を受けた、絢爛豪華なたたずまい。この門は神域と俗世を分ける結界の役割も果たしており、くぐる際には自然と背筋が伸びます。

下の宮「日沉宮(ひしずみのみや)」

楼門の先、正面に鎮座するのが下の宮「日沉宮」です。御祭神は、日本の昼を守る伊勢神宮に対し、夜の世界を守護するとされる天照大御神。本殿、幣殿、拝殿が連なる権現造りの社殿は、桃山時代の華やかさを今に伝えています。

壁や梁など、随所に見られる極彩色の彫刻はまさに圧巻の一言。植物や動物をかたどった精緻な彫刻は、一つとして同じものはないと言われるほどの見事な出来栄えです。

上の宮「神の宮(かみのみや)」

日沉宮の右手にある石段を上ると、一段高い場所に上の宮「神の宮」が見えてきます。こちらは素盞嗚尊(スサノオノミコト)をお祀りする、力強くも荘厳な雰囲気の社。

下の宮の華やかさとは対照的な、落ち着いた空気が流れています。全国にある素盞嗚尊を祀る神社の総本宮とされ、厄除けの神様として特に篤い信仰を集める聖地です。

経島(ふみしま)

神社の西側の海岸から望むことができる、周囲約400mの小さな島が経島。ここは、かつて日沉宮(ひしずみのみや )が祀られていたとされる神聖な元宮。現在はウミネコの繁殖地となっており、国の天然記念物にも指定されています。

神の使いとも言われる無数のウミネコが集うその光景は、まさに神秘的。一般の立ち入りは固く禁じられているため、遥拝所から静かに手を合わせ、その神聖な姿を拝みましょう。

参拝方法

日御碕神社を参拝するにあたり、基本的な作法とご祈祷についてご案内します。敬意を払って参拝することで、より深く神様とのご縁を結ぶことができます。

参拝の順序

まず楼門をくぐり、手水舎で心身を清めます。その作法は、柄杓で水を汲み、左手、右手の順に清め、左手に水を受けて口をすすぎ、最後に柄杓の柄を洗い流すのが一般的。

境内に入ったら、まず正面にある下の宮「日沉宮」に参拝します。その後、向かって右手の石段を上がり、上の宮「神の宮」へお参りするのが正式な順路とされています。二柱の神様にそれぞれご挨拶をしましょう。

ご祈祷について

個人の願い事を神職を通じて神様にお伝えするご祈祷も受け付けています。

項目内容
受付時間8:30 ~ 16:00(随時受付)
受付場所授与所
所要時間約20分
初穂料3,000円より

特に予約は必要ありませんが、祭礼時や混雑時には待つことがあります。また、12:00から13:00の間は受付を休止している場合があるため注意が必要(繁忙期を除く)。

例祭期間(8月5日~7日)など、ご祈祷を受けられない日もあるので、遠方から訪れる際や時間が限られている場合は、事前に神社へ問い合わせることをお勧めします。

おすすめの授与品

日御碕神社では参拝の証として、また神様のご加護をいただくため、様々な授与品(お守りなど)を受けることができます。中でも特におすすめのものをご紹介します。

御神砂守(ごしんすなまもり)

日御碕神社を代表する授与品が、この「御神砂守」。古くから神社の境内にある砂は、地鎮祭の鎮めものとして用いられるなど、土地や建物を清める力があるとされてきました。

この神聖な砂を袋に納めたお守りは、強力な厄除けや災難除けのご利益があるとされ、全国から多くの人がこれを求めて訪れます。家や土地のお清めに使うほか、持ち歩くことで身を守ってくれるとも言われています。

大変人気が高く、数に限りがあるため、午前中の早い時間に品切れになることもあるようです。

多彩なお守り

御神砂守の他にも、様々な願いに応じたお守りが用意されています。

お守りの種類(一例)主なご利益
錦守開運招福、諸願成就
良縁守縁結び、人間関係の円満
勝乃守勝負運向上、必勝祈願
亀交通守交通安全、道中の無事
安産守子授け、安産祈願

この他にも、美しいデザインのお守りや、干支をかたどったものなど、種類が豊富。ご自身の願いや状況に合わせて、最適なお守りを選んでみてはいかがでしょうか。

日御碕神社への行きかた

日御碕神社へのアクセス方法は、主に公共交通機関と自動車の2つです。

それぞれの行き方について、詳しくご紹介します。

公共交通機関を利用する場合

電車とバスを乗り継いで向かうのが一般的なルート。まずは、JR出雲市駅を目指しましょう。JR出雲市駅からは、一畑バスの日御碕線(日御碕灯台行き)に乗車します。

「日御碕神社」バス停で下車すれば、目の前が神社。所要時間は約45分ほど。また、出雲大社を参拝してから向かう方も多いです。。その場合は、出雲大社連絡所バス停から同じく一畑バスの日御碕線に乗車します。

出雲大社からの所要時間は約20分です。バスの運行本数は1時間に1本程度と多くはないため、事前に時刻表を確認しておくことをお勧めします。

自動車を利用する場合

出雲大社からは、日本海を眺めながら車で約20分の距離にあります。山陰自動車道の出雲ICからは約30分が目安。 ただ、神社へ向かう道のりは、カーブが多く道幅が狭い区間があります。特に大型車の場合は対向車とのすれ違いに注意が必要です。

美しい景色に目を奪われがちですが、安全運転を心がけてください。 なお、道路状況は天候などによって変わることがあります。

以前は土砂崩れによる仮設迂回道路が設けられていた時期もありましたので、お出かけ前には最新の交通情報を確認するのおがお勧め。神社周辺には無料の駐車場(約20台)が用意されています。

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