【宝登山神社の不思議な魅力】秩父の古社の伝説やご利益、見どころを解説

当ページのリンクには広告が含まれています。

年間100万人を超える人々が訪れるという人気の宝登山神社。この秩父の山中に鎮座する神社には不思議なエピソードが満載です。

あなたは、この神社にまつわる神秘的な話や訪れることで得られる特別なご利益について、知りたいと思っているのではないでしょうか。

宝登山神社とはどのような場所で、どんな御祭神とご利益があるのか、また、多くの人が体験するという不思議な体験の正体や、人気の理由について関心があるかもしれません。

この記事では、宝登山神社のおすすめの授与品や、知る人ぞ知るパワーストーン、さらには失敗しないための参拝方法から宝登山神社への行きかたまで、宝登山神社にまつわる不思議なエピソードを中心にあなたの疑問にお答えしていきます。

本記事の内容

  • 宝登山神社に伝わる不思議な伝説や逸話
  • 祀られている御祭神と期待できる主なご利益
  • 黒いお守りやパワーストーンなど人気の授与品
  • 正しい参拝方法と都心からのアクセス
目次

宝登山神社の不思議な伝説とは

宝登山神社 不思議

宝登山神社とは

宝登山神社 不思議

宝登山(ほどさん)神社は、埼玉県秩父郡長瀞町に鎮座する、大変由緒の深い神社。秩父神社や三峯神社とともに「秩父三社」の一つとして篤く信仰されており、関東一円から多くの人々が参拝に訪れます。

その歴史は非常に古く、創建は約1900年も前の西暦110年にまで遡ると伝えられています。

「宝の山に登る」という、聞くだけで心が躍るような縁起の良い名前を持つこの神社。秀麗な山容を誇る宝登山(標高497.1m)の麓に本社が構えられ、そして山頂には神聖な空気が漂う奥宮が鎮座しています。

境内は四季折々の自然に彩られ、春には参道の桜並木、初夏には山を彩るツツジ、そして冬には甘い香りを放つ臘梅(ろうばい)が咲き誇り、一年を通じて訪れる人々の心を和ませます。

その荘厳な社殿は、本殿・幣殿・拝殿が一体となった「権現造り」という建築様式で建てられており、緑豊かな森の中に佇む姿は圧巻。

この文化的価値と美しい景観は国際的にも高く評価されており、世界的に有名な旅行ガイドブック「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で一つ星を獲得しました。

これを機に国内外からの注目が一層高まり、現在では年間参拝者数が100万人を超える、日本でも有数の人気神社となっています。

御祭神とご利益

宝登山神社 不思議

宝登山神社には、三柱の神様が祀(まつ)られています。それぞれの神様が持つ御神徳(ご利益)を理解することで、より心豊かな参拝となるでしょう。

祀られている三柱の神々

  • 神日本磐余彦尊(かんやまといわれひこのみこと) この神様は、日本の初代天皇とされる神武(じんむ)天皇のこと。

    日本の国を建国された偉大な御方として、国家の安泰や人々の開運、そして健やかな長寿といった、私たちの生活の根幹に関わる広大なご利益を授けてくれます。

  • 大山祇神(おおやまづみのかみ) 山々を司る神様であり、神話では多くの神々の親神としても登場。私たちの生活に不可欠な水の源を守り、山で育つ動植物、いわゆる「山の幸」を無限に恵んでくださる神徳を持つとされます。

    このことから、農業の豊作や狩猟・漁業での大漁など、自然の恵みに関する願いにご利益があると考えられています。

  • 火産霊神(ほむすびのかみ) その名の通り、火を司る神様。「ホ」は火の力を、「ムスビ」は万物を生み出し育む神秘的な力を表現。

    燃え盛る炎は、時に災いをもたらしますが、同時に私たちの生活に暖かさや調理の火、道具を作るための力など、数えきれないほどの幸をもたらします。この神様は、そうした火の力を司り、人々を火災から守ってくれます。

期待できる主なご利益

これらの力強い御祭神の神徳により、宝登山神社では多岐にわたるご利益が期待できます。創建の由緒である日本武尊の伝説から、「火災盗難よけ」や「諸難よけ」のご利益が特に有名で、古くから多くの信仰を集めてきました。

また、家内安全や商売繁盛、交通安全、学業成就といった、日々の暮らしに密着した願い事にも篤く信仰。

近年では、前述の通り、「宝の山に登る」という縁起の良いお名前から、金運上昇や事業の成功を願って訪れる参拝者が後を絶ちません。

宝登山神社の不思議な体験

宝登山神社 不思議

宝登山神社が「不思議」という言葉とともに語られる背景にあるのは、その創祀に深く関わる二つの神秘的な伝説。これらの物語が、神社の神聖な雰囲気をより一層高めています。

一つ目の伝説は、英雄・日本武尊(やまとたけるのみこと)にまつわるエピソード。今からおよそ1900年前、東国を平定した帰路にあった日本武尊は、宝登山の美しい山容に心惹かれ、山頂を目指すことに。

しかし、その道中で突如として激しい山火事に巻き込まれ、絶体絶命の危機に陥ります。その時、どこからともなく現れた白い巨犬と黒い巨犬(山犬)が、猛火の中に飛び込んで火を消し止め、尊の一行を山頂まで無事に案内したと伝えられています。

この神の使いである山犬は、大口真神(おおくちのまかみ)という神様の御眷属(ごけんぞく)とされ、今も神社の守り神として大切に祀られています。この故事から、山は「火を止める山」、すなわち「火止山(ほどさん)」と命名。

そして二つ目の奇跡は、それから数世紀が経過した弘仁年間(810年~824年)に起こります。夜の闇の中、光り輝く神聖な宝石(宝珠の玉)が、山の上に飛翔するのが多くの人々によって目撃されました。

この神秘的で縁起の良い出来事にちなみ、「火止」の文字は、現在の喜ばしい「宝登」に改められたと言い伝えられているのです。

これらの公式な伝説に加え、参拝に訪れた人々の中には、境内で不思議な光の玉が写真に写り込んだ、あるいは大黒様の像の近くで説明のつかないオーブのような光の現象を目撃した、といった体験談を語る人も。

こうした数々の神秘的な逸話が、宝登山神社ならではの「不思議」な魅力を形作っていると考えられるのです。

人気の理由

宝登山神社 不思議

宝登山神社が年間100万人という驚くほど多くの参拝者で賑わう理由は、一つではありません。複数の強力な魅力が重なり合うことで、人々を惹きつけてやまない特別な場所となっています。

第一に挙げられるのは、やはり「宝の山に登る」という、これ以上ないほど縁起の良い名前と、それに伴う金運上昇や商売繁盛への強い期待。このポジティブなイメージが、多くの人々の足を神社へと向かわせます。

第二に、日本武尊の伝説に由来する火災除け・諸難除けといった、具体的で力強いご利益が、古くから人々の生活を守る心の支えとなってきたこと。

また、秩父三社の一つとしての格式の高さも、篤い信仰を集める大きな要因と言えるでしょう。

第三の魅力は、都心からのアクセスの良さと、豊かな自然環境との共存。麓(ふもと)の本社からロープウェイを利用すれば、誰でも気軽に山頂の奥宮まで登ることができ、本格的な登山装備がなくてもハイキングやレジャー感覚で参拝を楽しめます。

特に冬に咲き誇る臘梅(ろうばい)園は圧巻で、その甘い香りと一面黄色の世界を求めて多くの観光客が訪れます。春の桜、初夏のツツジ、秋の紅葉と、四季を通じて美しい景色が広がるのも大きな魅力。

さらには、世界的な旅行ガイドブック「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」に掲載されたことで、その歴史的・文化的な価値と景観の美しさが国際的に認められ、新たな参拝者層の獲得に繋がりました。

このように、力強いご利益、縁起の良さ、豊かな自然、アクセスの良さ、そして国際的な評価が一体となり、宝登山神社の絶大な人気を支えているのです。

パワーストーン

宝登山神社 不思議

宝登山神社には、通常のお守りやお神札とは別に、不思議な特別な力を秘めているとされるパワーストーンが存在します。

これは「秩父 願い石巡礼」という、秩父地方のパワースポットを巡るユニークな企画の一環で、宝登山神社はこの巡礼の第11番目の石所(せきしょ)に指定されています。

宝登山で授与される願い石は、美しい黄金色に輝く「シトリン(黄水晶)」。この石は、古くから富と繁栄の象徴とされ、商売繁盛をもたらす「幸運の石」として大切にされてきました。

「金運・仕事運」を力強く高める効果が期待できると言われています。また、シトリンは太陽のエネルギーを持つとされ、持ち主に希望や勇気、知恵を与え、内に秘めた潜在能力を引き出してくれるとも考えられています。

ここで一つ、注意点があります。この特別な願い石であるシトリンは、宝登山神社の境内にある授与所では取り扱っていません。

このパワーストーンを求める場合は、長瀞町内にある特定の取扱所へ足を運ぶ必要があります。知らずに神社を訪れると、手に入れることができないため事前の確認が大切です。

願い石の取扱所

  1. 花のおもてなし 長生館(長瀞渓谷沿いにある老舗旅館)
  2. 栗助 長瀞店(秩父鉄道長瀞駅構内にあるお土産処)

神社の参拝とあわせて、これらの取扱所を訪ねてみてはいかがでしょうか。「宝の山に登る」という神社の名と、「富」を象徴するシトリンの力が合わさることで、より大きな幸運が舞い込むかもしれません。

実際にこの石を求めた方から「宝くじが当たった」という嬉しい報告も寄せられているようです。

宝登山神社の不思議を巡る

宝登山神社 不思議

宝登山神社の主な施設

宝登山神社 不思議

①【総合運・諸難除け】本社拝殿・本殿

訪れるべきは、神社全体の中心である本社拝殿と本殿。ここは、御祭神である神日本磐余彦尊(神武天皇)、大山祇神、火産霊神の三柱の神様が鎮座する、最も重要な場所になります。

特定の願い事だけでなく、家内安全、開運、諸難除け、火災盗難よけといった総合的なご利益をいただける、神社の核となるパワースポット。

力強い神々のエネルギーを全身で感じるためにも、まずはここで心を落ち着けて日々の感謝と願いを伝えましょう。

拝殿や本殿に施された見事な彫刻にも注目してください。特に、社殿正面の向拝を飾る5頭の龍の彫刻は圧巻。

龍は古来より神様の使いとされ、運気上昇の象徴と考えられています。この龍の彫刻が持つ力強いエネルギーも、あなたの運気を後押ししてくれるでしょう。

②【心願成就・諸難除け】奥宮

宝登山山頂に鎮座する奥宮は、神社創祀の地とされる、最も神聖なパワースポット。日本武尊が山火事から救われた後、神々への感謝を捧げるために最初に神籬(ひもろぎ)を設けたのがこの場所と伝えられています。

麓の本社からロープウェイで手軽にアクセスできますが、その空気は明らかに異なり、静かで澄み切った神聖な気に満ちています。

日本武尊を救ったという強力な諸難除けのご利益はもちろんのこと、強い意志で困難を乗り越え、願いを叶える「心願成就」のパワーをいただけると言われています。

山頂からの絶景を眺めながら、自分自身の心の奥底にある願いと向き合うには最適な場所。狛犬の代わりに、神の使いである勇ましい山犬(狼)の像が鎮座しているのも、この場所の特別な力を象徴しています。

③【縁結び・夫婦円満】相生の松

良いご縁を求めている方や、パートナーとの関係をより深めたい方におすすめなのが、二の鳥居の手前にある「相生の松」。この松は、昭和天皇のご成婚を奉祝し、大正13年に植えられた黒松と赤松です。

寄り添うように立つ二本の松の姿から、恋愛成就や夫婦円満、家庭円満のパワースポットとして親しまれています。

松の葉は一度枝についても、落ちるまで離れないことから、「末永く共に」という願いを込めて、この松の前で祈願する人も少なくありません。

仲睦まじく、そして長寿であった昭和天皇と香淳皇后にあやかり、長く続く良いご縁を願ってみてはいかがでしょうか。「縁結守」を授与された後に、この松を訪れるのも良いでしょう。

④【金運・商売繁盛】宝玉稲荷神社

金運や商売繁盛のご利益を強く願うなら、「宝玉稲荷神社」への参拝は欠かせません。本殿の裏手、日本武尊社などの末社が並ぶ一角に鎮座するお稲荷様です。

御祭神は、五穀豊穣や商売繁盛の神様として知られる倉稲魂命(うかのみたまのみこと)。京都の伏見稲荷大社から勧請された由緒あるお稲荷様であり、その力は大変強いとされています。

この神社には「失くし物が見つかる」というユニークなご利益もあると言われています。探し物がある方は、その品が手元に戻るよう祈願してみるのも良いかもしれません。

赤い鳥居が連なる光景からも、強いエネルギーを感じ取ることができるでしょう。

⑤【心身浄化・リフレッシュ】水神社とみそぎの泉

日々の疲れや悩みを取り払い、心身をリフレッシュしたいと感じている方には、「水神社」と、その近くにある「みそぎの泉」がおすすめ。

みそぎの泉は、日本武尊が宝登山に登る前に、ここで「みそぎ」をして身を清めたと伝えられる神聖な泉。「玉の泉」とも呼ばれ、清らかな水が絶えず湧き出ています。

この泉の清らかな水は、心身の穢れを洗い流し、新たな気持ちで再出発する力を与えてくれると言われています。

その泉から湧き出る水の神様をお祀りしているのが水神社。ここで湧き出る御神水をいただくこともでき、多くの参拝者がその浄化のエネルギーを求めて訪れます。何か新しいことを始める前や、気持ちを切り替えたいときに訪れると良いでしょう。

⑥【勝負運・開運招福】日本武尊社

仕事や試験、スポーツなど、これから大切な勝負事を控えている方にぜひ訪れてほしいのが「日本武尊社」。このお宮には、宝登山神社と最もゆかりの深い神様である、日本武尊の御神霊がお祀りされています。

日本武尊は、数々の困難を乗り越え、東国を平定したとされる伝説的な英雄。その不屈の精神と武勇にあやかり、勝負運アップや目標達成、開運招福の力強いご利益をいただけると篤く信仰されています。

毎年5月2日に行われる奥宮祭では、ここの御神霊がお神輿に乗って山頂の奥宮へと向かいます。神社の中心的な行事にも関わる、非常に重要なパワースポットです。大きな目標に挑戦する前には、ぜひここで勝利を祈願してください。

⑦【学業成就・合格祈願】天満天神社

受験を控えた学生の方や、資格取得を目指している社会人の方に最適なパワースポットが「天満天神社」。こちらには、学問の神様として全国的に有名な菅原道真公がお祀りされています。

菅原道真公は、優れた学者・政治家であったことから、学業成就や合格祈願にご利益があるとされ、多くの受験生が合格を願って絵馬を奉納します。

毎年、年の初めに行われる「初天神」の祭典では、地元の児童や生徒が集まり、書き初めなどを奉納して学業の向上を願います。静かで落ち着いた雰囲気の中で、集中力を高め、学問への志を新たにすることができるでしょう。

話題の黒いお守りとは

宝登山神社 不思議

宝登山神社で授与されている数々のお守りの中でも、ひときわ強い存在感を放ち、特に話題を集めているのが「吉祥寳守(きっしょうたからまもり)」。

その名の通り吉祥を招くこのお守りは、シックな黒い布地から「黒いお守り」として口コミで広まり、多くの参拝者がこれを授かるために訪れています。

このお守りのデザインは非常に縁起の良いもの。片面には、金色に輝く糸で大きく「寳(たから)」の文字が力強く刺繍されています。

そしてもう一方の面には、中国の故事に由来する「登竜門」の様子、つまり一匹の鯉が激しい滝を登りきって壮麗な龍へと姿を変える、立身出世や目標達成を象徴する場面が色鮮やかに描かれています。

吉祥寳守が持つご利益は、持ち主の心にある願い(鯉)が、困難を乗り越えて見事に成就(龍)するように。

また、あなたが内に秘める宝(鯉)が、人生という宝の山を登ることで、さらに大きく豊かなもの(龍)へと成長するように、という深い意味が込められています。

特筆すべきは、このお守りが持つ力が持ち主本人だけに留まらない点。

同封されている説明書きには、家族や友人、恋人といったあなたにとって大切な人々もまたあなたの「宝」であり、その人々がより豊かに、健やかに過ごせるように、そして大きく成長できるようにという願いも込められていると記されています。

自分自身の幸せだけでなく、大切な人々の幸せも同時に願うことができる、非常に心のこもった温かいお守りと言えるでしょう。

ちなみに、このお守りに描かれている鯉と龍の見事な彫刻は、本殿裏の軒下で実際に見ることができますので、参拝の際にはぜひその原型を探してみてください。

おすすめの授与品

宝登山神社 不思議

宝登山神社では、「吉祥寳守」以外にも、様々な願いに応じたお神札やお守りが授与されています。ここでは、その一部をご紹介します。ご自身の願いに合ったものを見つける参考にしてください。

授与品名主なご利益・用途初穂料
神宮大麻(じんぐうたいま)伊勢の神宮のお札。国家と家庭の安泰を祈る。1,000円
寳登山神社大麻宝登山神社のお札。神棚に祀り、ご加護をいただく。700円
火防神札・盗賊除神札火災除けは台所に、盗難除けは玄関の外側に貼る。各500円
ご眷属お姿神札神の使いであるお犬様(狼)のお札。300円
総守(そうまもり)あらゆる災難を除き、心身の健康を祈願したお守り。800円
縁結守(えんむすびまもり)良縁成就、夫婦円満を祈願。相生の松にちなむ。800円
花守(はなまもり)季節の花(桜、榊、紅葉、蠟梅)をあしらった健康と幸せのお守り。800円
学業成就守(カード型)学力向上や習い事の上達を祈願。800円
病気平癒守病気や怪我からの快復を祈願。桐箱入り。1,000円
福守(ふくまもり)金・銀(富)融通のお守り。正月期間限定。2,000円

この他にも、交通安全や安産、厄除けなど様々なお守りがあります。授与所で神職の方に相談の上、お心に合ったものをお受けするとよいでしょう。

参拝方法

宝登山神社 不思議

宝宝登山神社を訪れる際には、定められた作法に則って参拝することで、神様への深い敬意を表し、より清らかな心でご神徳をいただくことができます。ここでは、基本的な参拝方法と境内の見どころについて解説します。

参拝の基本作法

  1. 鳥居をくぐる 神社の入り口に立つ鳥居は、神様がおられる神聖な領域と私たちの世界を分ける結界。くぐる前に立ち止まり、軽く一礼してから進みましょう。

    参道の中央は「正中(せいちゅう)」と呼ばれ、神様の通り道とされていますので、少し端を歩くのが丁寧な作法。

  2. 手水舎(てみずや)で心身を清める 参拝の前に、手水舎で手と口をすすぎ、心身の穢れを清めます。まず右手で柄杓(ひしゃく)を取り、たっぷりと水を汲んで左手を洗い清めます。次に柄杓を左手に持ち替え、同様に右手を清めます。

    再び右手に持ち替え、左の手のひらに水を受けてその水で口をすすぎます。この際、柄杓に直接口をつけないように注意してください。最後に、残った水で柄杓の柄(え)の部分を洗い流し、元の場所に伏せて戻します。

  3. 拝殿で参拝する 拝殿の前に進み、静かな心持ちでお賽銭を賽銭箱に入れます。その後、「二拝二拍手一拝(にはいにはくしゅいっぱい)」の作法で拝礼。まず、腰を90度に折る深いお辞儀を二回行います。

    次に、胸の高さで両手を合わせ、右指先を少し下にずらしてから二回拍手を打ちます。拍手の後、ずらした指先を元に戻して手を合わせ、心を込めて祈ります。最後に、もう一度深いお辞儀を一回。

見どころと奥宮参拝

現在の美しい社殿は、江戸時代末期から明治初期にかけて再建されたものです。特に本殿や拝殿の周囲を飾る欄間に施された、中国の故事に由来する「二十四孝」などの極彩色の彫刻は、息をのむほどの美しさ。ぜひ時間をかけてその精緻な技をご覧ください。

もし時間に余裕があれば、ぜひ山頂の奥宮まで足を運んでみてください。本社脇にある乗り場から出ているロープウェイを利用すれば、約5分で山頂駅に到着。

そこから木々に囲まれた道を5分ほど歩けば、日本武尊が最初に神籬(ひもろぎ)を設けたとされる、神社の原点ともいえる神聖な地に鎮座する奥宮に至ります。

山頂からの絶景とともに、より深く神社の歴史と神聖な空気に触れることができるでしょう。山頂は麓より気温が低いことが多いので、羽織るものを一枚持っていくと安心です。

宝登山神社への行きかた

宝登山神社 不思議

宝登山神社は、都心からのアクセスも比較的良好です。公共交通機関と車の両方での行きかたを解説します。

交通手段ルート・所要時間備考
電車秩父鉄道「長瀞駅」下車、徒歩約10~15分長瀞駅前から続く参道を歩きます。道中にはお店もあり、散策を楽しめます。
関越自動車道「花園IC」より国道140号線を秩父方面へ約30分(約20km)「長瀞駅前」交差点を右折します。
駐車場参拝者専用の無料駐車場あり(約60台)満車の場合は、近隣の宝登山ロープウェイ駐車場(有料・約320台)などの利用が便利。

週末や連休、特に初詣や花のシーズンは、周辺道路や駐車場が大変混雑することが予想されます。時間に余裕を持った計画を立てるか、公共交通機関の利用をおすすめします。

目次