東京の中心に鎮座し、江戸の鎮守として信仰されてきた日枝神社。現在でも縁結びや商売繁盛が期待できると多くの参拝者を集める人気の神社です。
そんな日枝神社ですが、一部のネット界隈では怖いという評判もたっているようです。怖いとはどういうことなのでしょうか。
本記事では、日枝神社が怖いという噂を解き明かすとともに、神社の成り立ちや祀られている神様、施設の紹介などを行います。
日枝神社に行ってみたいけど、怖い場所なら心配だとお考えの方に有効な情報を提供します。ぜひ最後までご覧ください。
本記事の内容
- 日枝神社が「怖い」と言われる理由やその背景
- 霊的なエネルギーや不思議な体験談が報告される理由
- 日枝神社の御祭神やご利益、歴史的な由来
- 参拝する際の正しい作法や心得
日枝神社は怖い?:その真相

日枝神社とは

東京・赤坂に鎮座する日枝神社は、都内屈指のパワースポットとして知られています。この神社は、古くから江戸城の鎮守神として祭られ、江戸時代を通じて将軍家や庶民に深く信仰されてきました。
現在でも、縁結び、仕事運、商売繁盛などのご利益を求め、多くの参拝者が訪れる人気の神社。
起源は鎌倉時代にさかのぼり、江戸氏が江戸城周辺の守護神として山王宮を祀ったことに由来します。その後、戦国時代には太田道灌によって川越山王社の神の分霊が迎えられ、新たな社殿が建立されました。
最も大きな転機となったのは、1590年に徳川家康が江戸に入城したこと。家康はこの神社を江戸城の鎮守とし、庶民にも参拝を許可したことで、日枝神社は広く信仰を集めるようになりました。
現在の社殿は、昭和33年(1958年)に再建されたもの。東京大空襲で一度焼失しましたが、再建後は現代の建築技術を取り入れつつも、伝統的な神社の格式を保つ形で復元されています。
社殿の特徴として、一般的な鳥居とは異なる「山王鳥居」があります。これは、三角形の破風(屋根)が付いた独特の形状をしており、日枝神社のシンボルともいえる存在。
境内には狛犬の代わりに「神猿(まさる)」と呼ばれる猿の像が置かれています。これは、日枝神社の総本宮である滋賀県の「日吉大社」の影響を受けたもので、魔除けや勝運、縁結びのご利益があるとされています。
特に、子猿を抱えた母猿の像を撫でると安産や子宝の祈願ができるとされ、多くの人が訪れます。
都内では珍しい「千本鳥居」も見どころの一つ。朱色の鳥居が連なる光景は幻想的で、写真映えするスポットとしても人気を集めています。
こうした特徴から、日枝神社は歴史と伝統を受け継ぎながらも、新たな魅力を加えて多くの人々に愛される神社となっています。
御祭神

日枝神社の主祭神は「大山咋神(おおやまくいのかみ)」。この神は、五穀豊穣や工事安全、醸造(酒造り)、要地の守護神として信仰されています。
大山咋神は、もともと比叡山の守護神として知られ、京都の賀茂神社とも関連が深い神。そのため、日枝神社では「山王権現」としての性格も持ち合わせています。
また、大山咋神とともに、日枝神社には以下の神々も祀られています。
- 國常立神(くにのとこたちのかみ) 國常立神は、天地開闢の際に最初に出現した神の一柱で、日本の国土の基盤を築いた神とされています。
この神は商売繁盛、立身出世、病気平癒、縁結び、開運招福のご利益を持つといわれ、広く信仰を集めています。 - 伊弉冉神(いざなみのかみ) 日本神話に登場する創造神であり、多くの神々を生んだ母神。子宝や安産祈願のご利益があるとされる一方で、黄泉の国(死後の世界)の女王としての一面も持っています。
そのため、生命を生み出す力と同時に、死を司る神でもあるという複雑な神格を持っています。 - 足仲彦尊(たらしなかつひこのみこと) 足仲彦尊は、第14代天皇である仲哀天皇のことで、開運、厄除け、必勝、安産、除災招福のご利益を持つ神として信仰されています。
日枝神社がこれほど多くのご利益を持つ神社として知られているのは、こうした強力な神々が合祀されているため。特に、大山咋神は山の神としての性格を持ち、自然の力を司る神としての側面もあります。
そのため、山岳信仰や水の神としての信仰も根強く、農業や漁業、さらには都市の発展に至るまで、さまざまな面で庶民の生活に関わってきました。
日枝神社の神々は、参拝者の願いに応じて異なるご利益を授けるといわれています。例えば、仕事運や商売繁盛を願う人には大山咋神が力を与え、家庭円満や子宝を願う人には伊弉冉神が力を貸すとされています。
このように、日枝神社は個々の願いに応じたご利益を得られる神社として、多くの人々の信仰を集めているのです。
怖いと言われる理由:不思議な体験談

日枝神社にまつわる「怖い」という評判の一つに、訪れた人々が語る不思議な体験談が挙げられます。多くの神社はパワースポットとして知られていますが、日枝神社では神秘的な出来事や超常的な現象を体験する人が後を絶ちません。
例えば、参拝に訪れた人が鳥居をくぐった瞬間に突然の寒気に襲われたり、全身が震える感覚を覚えたという証言があります。また、ある霊感の強い人が参拝した際に、境内で強いエネルギーを感じ、まるで誰かに見られているような視線を感じたという話も。
こうした現象は偶然とは言い切れないほど頻繁に報告されており、日枝神社が「ただの神社ではない」と言われる所以となっています。
さらに、ある人は参拝中に急な体調不良に見舞われ、帰宅後も体調が優れなかったといいます。その後、病院で診察を受けたところ、神社での体調不良が原因で早期発見された病気が見つかり、結果的に命を救われたという事例もあるのです。
これらの話からもわかるように、日枝神社では単なる観光スポットではなく、神聖な存在が確かにそこにいると感じさせる出来事が頻発しているのです。
こうした体験を「怖い」と捉えるか「神秘的」と感じるかは人それぞれ。神社の神様が何かを伝えようとしているのかもしれませんし、訪れる人の状態によって神様が警告を発しているのかもしれません。
いずれにしても、日枝神社がただならぬ力を持つ場所である、というエピソードがあることだけは間違いないでしょう。
怖いと言われる理由:強力な霊的エネルギー

日枝神社が「怖い」と言われる理由の一つに、強力な霊的エネルギーが宿っていることも挙げられます。特に、霊感のある人が訪れると、そのエネルギーの強さに圧倒されることがあるといわれています。
日枝神社はもともと江戸城の守護神として崇められてきた歴史があり、戦国時代や江戸時代を通じて数多くの人々の願いや思念が集積してきた場所。こうした歴史的背景が、神社全体に強いエネルギーを宿らせていると考えられます。
日枝神社には「神猿(まさる)」と呼ばれる神の使いがいます。猿は古来より神の使いとされ、霊的な力を持つ存在として信仰されてきました。そのため、日枝神社には特別な霊的波動があるとも言われています。
神猿の像に触れることで運気が上がるとされる一方、神聖な存在であるため、邪(よこしま)な気持ちで触れたり、敬意を欠いた行動をとると、逆に悪影響を受けることがあるとも。
さらに、境内には「千本鳥居」や「猿田彦神社」といったスピリチュアルなスポットが点在しており、それぞれに異なるエネルギーが宿っています。
特に千本鳥居のエリアでは、霊的な感覚が鋭い人ほど独特の空気を感じることが多く、そこを通ることで体調に変化を感じたり、何かしらの啓示を受けることがあるようです。
このように、日枝神社には計り知れないほどの霊的エネルギーが満ちており、訪れる人によっては「怖い」と感じることも。しかし、それは決して悪い意味での恐怖ではなく、神聖な場所ならではの畏怖の念であるとも言えるのです。
怖いと言われる理由:神様の厳しさと試練

日枝神社の神様は、人々の願いを聞き入れるだけでなく、ときには厳しく試練を与える存在としても知られています。
そのため、参拝者の中には「神様の力を試されているように感じた」「願いを叶える前に試練が訪れた」といった体験をする人もいるのです。
日枝神社の主祭神である大山咋神(おおやまくいのかみ)は、山の神であり、厳格な性質を持つとされています。山の神は自然の秩序を重んじ、誠実でない者には厳しく接すると言われており、日枝神社もその影響を受けていると考えられます。
そのため、軽い気持ちで参拝すると、逆に試練を与えられることがあるのかもしれません。
また、日枝神社には「縁結び」や「仕事運向上」といったご利益があるとされていますが、その願いを叶える前に「本当にそれを望んでいるのか」「その願いに相応しい人間か」を試されることがあると言われています。例えば、恋愛成就を願って参拝したが、その後思いもよらない別れを経験することがあるのです。
しかし、その後に本当に相応しい相手と巡り合ったという話も多く聞かれます。これは、神様がより良い未来へ導くために不要な縁を断ち切った結果と解釈することもできます。
さらに、仕事運向上を願った人が、その直後に職場で厳しい状況に直面したり、大きな転機が訪れたりすることもあるといいます。しかし、長い目で見れば、その出来事が自身の成長につながり、結果的に大きな成功を手にすることができたという例も少なくありません。
このように、日枝神社の神様は参拝者に対してただ単に願いを叶えるのではなく、時に試練を与えながらもより良い方向へと導いてくれる存在なのです。
そのため、軽い気持ちで参拝するのではなく、心を込めて願いを伝えることが大切。畏怖の念を持ちつつ、真摯な気持ちで向き合うことで、神様の加護をより強く受けることができるでしょう。
怖いくらいのご利益

日枝神社は、都内でも特に強いご利益を持つパワースポットとして知られています。特に「縁結び」や「仕事運」に関するご利益が強いとされ、全国から多くの参拝者が訪れます。
まず、縁結びのご利益について、日枝神社の神使である「神猿(まさる)」が大きく関係しています。猿は「縁(えん)」という音と通じるため、良縁を結ぶ力があるとされています。
本殿の左右には、父猿と母猿の像が鎮座しており、母猿は子猿を抱えていることから「子宝・安産」のご利益がある。一方、父猿は「商売繁盛・社運隆昌」の象徴とされ、仕事運を高めるパワーを持っていると信じられています。
縁結びを願う人は、母猿の像を撫でると良いとされており、「恋愛が成就した」「素敵なパートナーと巡り合えた」という報告が多く寄せられています。
神社には、縁結びに特化したお守りや絵馬も販売されており、それらを身につけることで、より強いご加護を得られるとされています。
次に、仕事運について、日枝神社は江戸時代から「出世の神」として崇められてきた歴史があります。徳川将軍家が崇敬していたことから、現在でも政財界の要人が多く訪れる神社として有名。
特に、ビジネスの成功やキャリアアップを願う人にとっては非常に心強い神社です。
仕事運を高めるためには、神社での正式な参拝はもちろんのこと、「まさる守り」と呼ばれる特別なお守りを身につけるのもおすすめ。
このお守りは「勝る(まさる)」という意味を持ち、競争社会で勝ち抜く力を授けてくれるとされています。特に新しいビジネスを始める人や、昇進を目指している人には、強い後押しとなるでしょう。
日枝神社の境内には「猿田彦神社」があり、ここでは道を開くご利益があるとされています。猿田彦大神は、人生の分岐点に立つ人を正しい道へと導く力を持つ神様として知られており、「転職が成功した」「新規事業が軌道に乗った」といった体験談が多く寄せられています。
日枝神社には縁結びや仕事運をはじめ、さまざまなご利益があるとされています。参拝する際には、自分の願いに合った場所を訪れ、しっかりと手を合わせることで、より強いご加護を受けられるでしょう。
日枝神社のおみくじ

日枝神社のおみくじは、一般的な神社のおみくじとは異なり、特に「当たる」と評判の高いもの。
訪れる人々の中には、「過去に引いたおみくじの内容がその後の人生に大きな影響を与えた」という体験談を語る人も多く、単なる運勢占いとしてではなく、人生の指針として活用している人も少なくありません。
おみくじの種類ですが、通常よく見かけるタイプのものと日枝神社独自の「神猿みくじ」があります。
通常のおみくじですが、日枝神社のは種類が多く破格の12種類。すなわち、「大吉」 「中吉」 「小吉」 「吉」 「半吉」 「末吉」 「末小吉」 「凶」 「小凶」 「半凶」 「末凶」 「大凶」。 単に吉凶を示すものだけでなく、具体的なアドバイスや今後の行動指針が記されるのが特徴。
特に、仕事運や商売繁盛に関する項目が充実。これは、日枝神社がもともと徳川家康の時代から江戸城の鎮守として崇められ、商売繁盛や出世運にご利益があるとされてきたことに由来しています。
もう一つ、幸せを運ぶ「神猿みくじ」も頂くことができます。境内には「神猿(まさる)」と呼ばれる狛猿が鎮座しており、猿は「縁(えん)」という音にも通じることから、縁結びや良縁を願う人々に人気。
7色の神猿守が含まれており、それぞれ異なるご利益があります。
- 紫:除災招福
- 青:職運隆昌
- 緑:延命長寿
- 白:交通安全
- 黄色:金運アップ
- ピンク:良縁・恋愛
- 赤:勝負運
神猿みくじは初穂料500円で提供されており、ただ運勢を占うだけでなく、お守りとしても持ち帰ることができるので、特に若い世代の女性に人気。
おしゃれなデザインと実用性を兼ね備えたこのおみくじは、観光だけでなく、運気向上を目指す人々に愛されています
また、末社の猿田彦神社では庚申(かのえさる)の日限定で開運みくじの授与が可能です。巫女さんが祝詞(のりと)を読み上げみくじを直接授与頂けるレアなもの。初穂料1000円。
2025年の庚申の日
2月20日(木) | 4月21日(月) | 6月20日(金) | 8月19日(火) |
10月18日(土) | 12月17日(水) |
日枝神社は怖い?:訪問の基礎知識

山王祭

山王祭(さんのうまつり)は、日枝神社で開催される祭りであり、江戸時代から続く日本三大祭のひとつとして知られています。他の二大祭である「神田祭」「祇園祭」と並び、歴史的にも文化的にも大変重要な意味を持つ祭り。
特に、江戸幕府の将軍が関心を寄せた格式の高い祭りであり、「天下祭」とも呼ばれることも。
山王祭は毎年6月中旬に開催され、隔年ごとに「本祭」と「陰祭」が交互に行われます。本祭の年には、東京都心を巡行する大規模な神幸祭(しんこうさい)が催され、豪華な神輿(みこし)や山車(だし)が繰り出される様子が見られます。
これにより、江戸時代の賑やかな町並みを彷彿とさせる雰囲気が現代にも再現されます。
山王祭の見どころの一つが「稚児行列」。これは、子どもたちが華やかな装束をまとい、神輿の先導役として行列に加わる伝統行事。多くの親子連れがこれを目的に訪れ、子どもたちが無事に成長することを願う風習として定着しています。
また、山王祭では伝統芸能の披露も行われます。能や日本舞踊、雅楽などが奉納され、訪れる人々に日本の伝統文化の奥深さを伝えています。
特に、神楽(かぐら)と呼ばれる神様への奉納舞は見応えがあり、古くからの信仰が息づいていることを実感させるもの。
山王祭の期間中は、境内や周辺地域に多数の露店が立ち並び、地元のグルメや特産品を楽しむことができます。これもまた、江戸時代から続く祭りの風情を体験できる要素の一つです。
山王祭は日枝神社にとって最も重要な年中行事であり、地域住民だけでなく、多くの観光客を魅了する一大イベント。
江戸の歴史や文化に触れながら、神社の神聖な雰囲気を味わうことができる貴重な機会であり、一度は足を運んでみる価値のある祭りだと言えるでしょう。
末社

日枝神社には、本殿とは別に「末社(まっしゃ)」と呼ばれる小さなお社が複数存在します。末社とは、神社の境内やその近隣にあり、本社に関連する神々を祀る神社のこと。
境内には、3つの末社が鎮座しています。それぞれ異なるご利益を持ち、本殿の参拝だけでなく、これらの末社にお参りすることで、より幅広いご加護を受けられるとされています。
1. 猿田彦神社(さるたひこじんじゃ)
猿田彦神社は「みちひらきの神」として知られる猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)を祀っています。猿田彦大神は、新しいことを始める際に道を開き、良い方向へと導いてくれる神様。
そのため、転職や昇進、新しい事業の立ち上げ、引っ越しなどのタイミングで参拝する人が多いのが特徴。また、猿田彦神は「縁結び」のご利益も持つとされており、恋愛成就を願う参拝者にも人気があります。
境内では、良縁を願って絵馬を奉納する人の姿もよく見られます。
2. 八坂神社(やさかじんじゃ)
八坂神社は、もともと京都の八坂神社をルーツとする神社で、素戔嗚尊(すさのおのみこと)を主祭神としています。素戔嗚尊は疫病や災厄を祓う神様であり、昔から健康や無病息災の祈願をする場として信仰されてきました。
特に夏に行われる「山王祭」では、八坂神社の神様に対する感謝とともに、健康を願う人々でにぎわいます。コロナ禍以降は、さらに多くの人が病気平癒を願って訪れるようになりました。
3. 山王稲荷神社(さんのういなりじんじゃ)
山王稲荷神社は、商売繁盛と五穀豊穣の神として知られる倉稲魂神(うがのみたまのかみ)を祀っています。稲荷神社は全国に多数存在しますが、日枝神社の境内にある山王稲荷神社もまた、多くの商売人や企業経営者が参拝に訪れる神社。
特徴的なのは、数多くの狐の像が奉納されていること。稲荷神の使いとされる狐は、稲作の神の象徴であり、豊作や商売繁盛をもたらすと信じられています。
商売繁盛を願う人々は、願いを込めて小さな狐の像を奉納したり、鳥居の形をした絵馬に願い事を書いたりしています。
末社巡りのすすめ
日枝神社を訪れる際は、本殿への参拝だけでなく、これらの末社にも足を運ぶのがおすすめ。参拝の順番に決まりはありませんが、
- 本殿で日枝神社の主祭神にご挨拶する
- 猿田彦神社で道開きの祈願をする
- 八坂神社で健康と厄除けを願う
- 山王稲荷神社で商売繁盛の祈願をする
という流れでお参りすると、それぞれの神様にしっかりとお願いごとを伝えることができます。
日枝神社には、本殿以外にもさまざまなご利益を持つ末社が存在します。猿田彦神社では新しい道を切り開き、八坂神社では健康を守り、山王稲荷神社では商売繁盛を願うことができます。本殿への参拝と併せて、これらの末社にも訪れることで、より充実した参拝となるでしょう。
神社巡りが好きな方や、ご利益をより深く感じたい方には、ぜひ訪れてほしいスポットです。
施設

日枝神社のシンボルともいえるのが「山王鳥居」。一般的な神社の鳥居とは異なり、山王鳥居は独特な三角形の屋根を持つのが特徴。この形状は、神聖な空間への入り口を象徴し、訪れる人々に神聖な場へ足を踏み入れることを意識させます。
本殿へと続く参道には「男坂」「女坂」「西参道」の3つのルートがあります。特に男坂は急な石段が連なり、力強さを感じる参道。一方で、エスカレーターが設置された西参道は、年配の方や体力に自信のない方でも快適に本殿へ向かうことができる配慮がなされています。
本殿の両脇には、「神猿像(狛猿)」が鎮座しています。狛犬ではなく猿が祀られているのは、御祭神である大山咋神が山の神であり、猿がその使いとされているため。
特に母猿の像は子猿を抱いており、安産や子授けのご利益があるとされています。一方で、父猿は商売繁盛や仕事運向上のご利益があるといわれており、参拝者はそれぞれの願いを込めて撫でるのが習わしです。
境内には「千本鳥居」と呼ばれる朱色の鳥居が連なる美しい参道があります。これは日枝神社の末社である「山王稲荷神社」へと続く道であり、京都の伏見稲荷大社のような神秘的な雰囲気が漂っています。
フォトスポットとしても人気があり、多くの参拝者が足を止めて写真を撮る姿が見られます。
「宝物殿」も日枝神社の見どころの一つ。ここには徳川家ゆかりの刀剣や歴史的な宝物が展示されており、日枝神社の歴史をより深く知ることができます。
特に、徳川家康が江戸を守るためにこの神社を重視していたことがうかがえる展示物もあり、歴史好きには見逃せないスポットです。
このように、日枝神社には数多くの見どころがあり、それぞれに異なる魅力やご利益が込められています。参拝の際は、単にお参りするだけでなく、神社の歴史や文化にも目を向けることで、より深い参拝体験ができるでしょう。
参拝方法

日枝神社は歴史ある神社であり、参拝する際には基本的なマナーや作法を守ることが重要です。正しい参拝方法を知ることで、神様に敬意を表し、より良いご利益を授かることができると考えられています。
まず、鳥居をくぐる前には一礼をすることが基本。鳥居は神域の入り口であり、これから神聖な場所へ入るという意識を持つための大切な動作です。帽子をかぶっている場合は取り、私語を慎みながら境内へ進みます。
参道を歩く際は、中央を避けて進むのが作法とされています。神様が通るとされる参道の中央は「正中(せいちゅう)」といい、参拝者が歩くべき場所ではありません。できるだけ端を歩きながら本殿へ向かいましょう。
手水舎(ちょうずや)では、まず右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、左手を清めます。次に左手に持ち替えて右手を清め、最後に左手に水を受けて口をすすぎます。
この時、直接口をつけないように注意しましょう。最後にもう一度左手を清め、柄杓を立てて柄の部分を洗い、元の位置に戻します。
本殿の前に到着したら、軽く会釈をしてから賽銭箱にお賽銭を入れます。日枝神社では「二礼二拍手一礼」の作法が推奨されています。
まず、神様に敬意を表して二回深く礼をし、両手を肩幅ほどに開いて二回手を叩きます。この際、心の中で感謝の気持ちや願い事を伝え、最後にもう一度深くお辞儀をして参拝を終えます。
神猿像を撫でる際も、静かに祈りながら触れることが大切。特に母猿は子授けや安産、父猿は商売繁盛のご利益があるため、願い事に応じて撫でることで神様の加護を受けやすくなるといわれています。
おみくじを引く際は、結果が吉凶に関わらず、書かれている内容をしっかりと読み解くことが重要です。良い結果であれば持ち帰って大切にし、あまり良くない結果であれば神社の指定された場所に結び、神様に運勢の改善をお願いしましょう。
このように、正しい参拝方法を守ることで、神様に敬意を表しながらご利益を受け取ることができます。日枝神社を訪れる際は、ぜひこの作法を意識して参拝してみてください。
日枝神社への行きかた

日枝神社へは、電車・バス・徒歩・車とさまざまな方法でアクセスすることが可能。それぞれの行きかたについて解説します。
電車でのアクセス
日枝神社への最も一般的なアクセス方法は電車を利用すること。最寄り駅はいくつかあり、目的に応じて使い分けることができます。
- 東京メトロ千代田線「赤坂駅」2番出口:徒歩約3分で到着できるため、最も近い駅のひとつ。エスカレーターを利用して西参道から入ることができます。
- 東京メトロ南北線・銀座線「溜池山王駅」7番出口:こちらの出口からも徒歩約3分でアクセス可能。赤坂駅とほぼ同じ距離にあります。
- 東京メトロ銀座線・丸ノ内線「赤坂見附駅」11番出口:こちらの駅からは徒歩約5分かかりますが、比較的便利なルートの一つです。
- 東京メトロ千代田線「国会議事堂前駅」5番出口:徒歩約5分と少し距離がありますが、周辺の景色を楽しみながら向かうのもよいでしょう。
電車を利用する場合、東京駅からは丸ノ内線を利用して赤坂見附駅まで行き、そこから徒歩で向かうのもスムーズなルートです。
バスでのアクセス
バスを利用する場合、最寄りのバス停は「赤坂アークヒルズ前」や「溜池」などがあります。都営バスやコミュニティバスを活用することで、より快適にアクセスすることができます。
特に足腰に不安のある方は、バスを利用し、エスカレーターのある西参道から境内へ入ると負担が少なくなります。
徒歩でのアクセス
日枝神社の周辺には多くのオフィスビルや商業施設があり、徒歩でのアクセスも可能。赤坂や永田町エリアに滞在している場合、徒歩でゆっくりと向かうのもおすすめです。
また、日枝神社には3つの主要な参道があり、どこから入るかによって雰囲気が異なります。
- 表参道(男坂):国会議事堂前駅方面から向かうと、この正面の参道にたどり着きます。石段が53段あり、伝統的な雰囲気を感じながら登ることができます。
- 西参道:赤坂駅や溜池山王駅から向かうと、この参道が便利。エスカレーターが設置されており、高齢者や体力に自信のない方にも優しい入口です。
- 稲荷参道:千本鳥居をくぐりながら進むルート。都内でこのような鳥居のトンネルを通れる場所は少なく、神秘的な雰囲気を味わえます。
車でのアクセスと駐車場情報
車で訪れる場合、日枝神社には専用の駐車場が完備されています。約100台分の無料駐車スペースがあり、比較的利用しやすいですが、土日祝日や祭事の時期には満車になることが多いため、早めに到着することをおすすめします。
また、周辺には有料駐車場も多数あるため、事前に調べておくと安心です。
日枝神社に関する投稿
日枝神社は怖いとか聞いたけど、私が行ったタイミングでは七五三のご家族だらけで賑やかだったし帰ろうとしたら結婚式(?)始まったりでわりと幸せな時間だったなあ。
— あ い み (@_040211) October 23, 2024
今は日枝神社の近くでランチ中。
— いまい(フェルだよ〜) お休み中 (@fe_rmi_na) August 19, 2019
日枝神社めっちゃ綺麗だけど、壮大すぎてなんか怖い pic.twitter.com/nw1gSsh11l
【神社系】赤坂の日枝神社に初詣に行ったんだけど、 鳥居の下まで行くと右脇腹が痛くなってどうしても境内に入れなかった : 【観覧注意】怖い話まとめ https://t.co/zGvCK8LjwN
— 助六 (@sukeroku53) September 11, 2019
日枝神社、めちゃくちゃ大きい神社があったからいってみた。延々と階段があってさすがにこの時間真っ暗で誰もいなくいなーと思ってたら、すごいリアルな像とかあって、久しぶりに背筋がひやっとする「怖い」を感じた。参拝は果たした。 pic.twitter.com/xJj2uBBwhv
— マサキ( 粗野) (@ittanmomen0_0) July 29, 2016
日枝神社
— yolgao (@yolgao_) February 11, 2015
赤い鳥居がいっぱい、夜は怖いなここ pic.twitter.com/FIgM4KEas0
日枝神社:怖いと噂される理由とその真相
- 東京・赤坂にある日枝神社は、都内有数のパワースポットとして知られている
- 古くは江戸城の鎮守神として信仰され、歴史的にも格式の高い神社である
- 主祭神は大山咋神で、五穀豊穣や工事安全、商売繁盛のご利益を持つ
- 狛犬ではなく神猿(まさる)が神の使いとして祀られている
- 千本鳥居や山王鳥居など独特な建造物が特徴的である
- 霊感が強い人は鳥居をくぐる際に寒気や圧迫感を感じることがある
- 神社の強力な霊的エネルギーにより、参拝後に体調不良を訴える人もいる
- 参拝者によっては、試練と感じるような出来事が訪れることがある
- 神様は願いを叶える前に、試練を与えて本当にふさわしいか試すとも言われる
- 仕事運や出世運のご利益が強く、政財界の著名人も多く訪れる
- おみくじが「当たる」と評判で、具体的なアドバイスが書かれている
- 山王祭は日本三大祭の一つで、江戸時代から続く伝統行事である
- 境内には猿田彦神社・八坂神社・山王稲荷神社などの末社がある
- 霊的な力が強いため、敬意を持って参拝することが重要とされる
- 参拝後に人生の転機を迎える人が多く、強力な神威を持つ神社とされている









